【巨人新外国人投手】サンチェス「メジャーを断り巨人へ 期待と一つの不安」
巨人が2020年シーズンに向けて新外国人投手を獲得しました。
アルヘン・サンチェス投手。今年韓国リーグで17勝5敗、防御率2.26、MAX158キロの大型右腕です。
動画を見る限りすごく期待できそうですね。
まず投げっぷりがとてもいいですね。見ていて気持ちがいいです。
しかも、ストレートと変化球の腕の振りが全く一緒です。これは打者にとって打ちにくいはずです。
2年契約で1年目の推定年俸はなんと3億4000万円です。
これは巨人の助っ人外国人1年目、史上最高額の年俸になるそうです。
今期15勝で最多勝の山口がメジャー挑戦を決め、来季は貴重な勝ち頭が抜けることになりました。
FA市場でも楽天の美馬に断られ、先発投手の補強が急務になりました。
その中、バリバリのメジャーリーガーでもなく、韓国リーグで17勝は立派ですが3億4000万という年俸は破格です。
しかもこのサンチェス投手、巨人より高額年俸を提示したメジャーの球団を断って入団を決めたのです。とても興味深い投手です。
なぜメジャー球団を断って巨人入りを決めたのか?
なぜメジャーを断ったか?
一つは、メジャーはこのサンチェス投手を中継ぎで起用することでオファーを出したと言われています。
中継ぎ起用よりも先発起用でオファーした巨人の方が条件に合うと考えたと思います。
もう一つは公式球の違いです。
これは期待度が高いサンチェス投手の唯一の不安材料になると考えます。
まずサンチェス投手が2年間在籍した韓国リーグのレベルを確認したいと思います。
韓国リーグは2018年、歴代最多1シーズン1756本のホームランが量産されました。
2017年は1547本、2016年は1483本と韓国リーグは「打って打って打ちまくる試合」をしていました。
韓国野球委員会(KBO)はこの打高投低の韓国リーグに歯止めをかけるために、統一試合球の反発係数を下げました。
これにより2019年韓国リーグはホームラン数471本と激減しました。
サンチェス投手、韓国リーグでの成績
2018年
28試合、8勝8敗、防御率4.89
被本塁打26本
2019年
28試合、17勝5敗、防御率2.62
被本塁打2本
サンチェス投手個人の2年間を見ると打たれた被本塁打数が激減しています。
この数字は、2019年から採用された低反発球の恩恵であると考えられます。
もちろん巨人のスカウトはこの低反発球のこともしっかり調べており、日本プロ野球NPBの公式球と韓国リーグの公式球の反発係数に差が無いことも確認しているとのことです。
これに対し、超打高投低のメジャーリーグの公式球は日本や韓国のボールと比べよく飛びます。
公式球に差が無いことが確認できれば日本でも同等の実力が出せるはずです。
このメジャーリーグとの公式球の違いもサンチェス投手が巨人を選んだ理由の一つだと考えられます。
2020年シーズン、巨人の2連覇の鍵はこのサンチェス投手が握っていると言っても過言ではありません。